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おそらのうえで。

おそらのうえで。

*メール*



 『おはよ~☆今日も天気いいよね。
   今日はなにして過ごしてた?  
  私は宿題でいっぱいいっぱい(><』

 君宛の
 
 送ることのないメールがたまってく。

  
 *メール*

 
 片想いの彼に

 アドレスを教えてもらってから半年。

 送ったメールって言えば

 いっちばんはじめメール。

 
 『よろしくね☆』

 
 たった一言のメールだけ。


 それから何度も

 君へのメールを打ったけど

 送信ボタンを押す勇気もなくって

 消去か・・・未送信ボックスいき。

 おかげで未送信ボックスは

 君宛のメールでいっぱいいっぱい。


  
 聞いたんだ。

 君はあんまりメールが得意じゃないって。
 
 男の人って結構そうだよね。


 だからなんだか余計に

 送りづらくなっちゃって

 今日もまた

 君に届くことのないメール打ってたんだ。



 送れない・・・

 っていうよりは

 送らないから

 だから好きなこと打てたりするんだ。


 
 『昨日ね体育館でバスケしてるとこ
   見たよ。かっこよかったね☆』

 
 昼休み

 ジュースを買いに行くのに

 通りかかった体育館。

 そこでみつけた君の姿。


 楽しそうに走り回ってて

 流れる汗が光ってて

 シュートをきめた君の笑顔に

 釘づけにされちゃった。


 『ねぇ君は・・好きな人いる?』


 あんまり女のコと話してるとこ
 
 みかけない君。

 狙ってる女のコは多いんだけどな。

 ・・・不安なんだ。

 私がこうしてる間に

 君の隣に

 誰かの居場所が出来ちゃってたら。。。


 『君とずっと一緒にいたいな』

 
 ずっとずっと一緒にいたい。

 ずっと君を見ていたい。

 その笑顔を私にむけてほしいの。

 その声で

 私の名前を呼んでほしいの。



 『私、君が好きなんだ』





 「・・・な~んてね(笑)」

 
 送らないって決めてても

 やっぱりそんなこと打ったりしたら

 照れ臭い。


 「ご飯だから下りてきなさぁ~い」

 そんな母の声に驚いて

 思わず押してしまった送信ボタン。


 「うそ・・・」

 
 画面がいつもと違って

 紙飛行機がとんでって


    “送信しました”

  ってメッセージ。


 ご丁寧に

 配信確認のメールまできちゃったよ。


 「うそ・・・え・・・どうしよう・・・」


 どうしよう・・・

 “ごめん、間違った”

 とでも送る?

 でも

 誰か違う人に送るメールを間違ったなんて

 そんなこと言ったら

 私に他に好きな人がいるって

 勘違いされちゃうし・・・

 どうしよう・・・




 真っ青になる私。




 どうしよう・・・

 どうしたらいい・・・?

 どうしよう・・・


 どうしようどうしようどうしよう・・・




 ~♪♪~~~♪♪




 考えてるうちにきた

 君からの返信メール。
 




 『やっと言ってくれた(笑)』





 そんな言葉のあとに

 改行が続いて

 最後にあった君の言葉。




 『俺も好きなんですけど』




 もう未送信ボックスはからっぽで


 今じゃ送信ボックスが

 君でいっぱいになっちゃった。








スキな人へメールを送るのって
なんだかいつになってもどきどきしてしまうもの。

慣れないんだなぁ・・・これが。

何て送ればいいのかわからんくって
送ったら送ったで返信くるまでどきどきして。
携帯が手放せなくなって。

この話みたいに
うまいこと告白していい返事くるなんて夢話
現実世界にあるのなら・・・切実になりたい(笑)






* ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * 

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bbs

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